日記「遅れて沁みてしじみ」

「恨みには仇があり借金には貸し主があるとか。的を違えるようなことはしません。」

「わたしは命知らずのばかものですが、恨みは晴らすもの仇は討つものということは心得手おります。」

「わたしをかっとさせなすったときは、どうかあしからず、その方にはこの刀が六度か七度噛みつくでしょう。それであっしの命がちょんになっても、それは覚悟のうえです。」

第二十六回 武松

(平凡社「水滸伝 上」訳:駒田信二 より)

 

いや~、好漢とあろう者なら一度はこういう台詞言ってみたいものですね。

「そういえば、宋江がバカにされて李逵が怒るシーンってなかったっけ?」と思って水滸伝を取り出したところ、開いた箇所が武十回だったもので、ついつい読みふけってしまったという話です。結局、李逵の怒るシーンは見つけられなかったです(なかったのだろうか・・・)。

武十回読むたびに、話の流れの巧さにいつも良いな・・・と味わっています。武大墓前公開死刑裁判の場面は武松の冷徹と激情が凄まじくて好きです。あと、何九叔は登場時からすでにめちゃくちゃ帰りたいだろうなっていつも思ってます。

やっぱり、なんだかんだと武松を描く回数が多いですね。

武松の決着の付け方は切れ味が鋭い上に潔いので、人間かくあるべし・・・と思いつつ、これは「好漢の武松」だからこそできたことだなと同時に思います。ほら好漢って人外じゃないですか(????)人間はまねしてはいけませんね(志だけ学びましょう)。

 

原稿はペン入れが終わりました。今回はスクールペンを使ったのですが、思いのほか細くて些か心許ない気がしてます。普段はGペンでごんぶと線やっているもので・・・。

ここ数日、さすがにどうかと思うくらい寒いのでエアコン暖房を入れてるのですが、インクの乾きが早くなってしまいやや手間が増え気味でした。こういう時は速乾性じゃないインクの方がいいんだろうな・・・と思いつつも、開いてる分からしか使わない貧乏性です。

さてこれから佳境の斜線入れです。作業通話で斜線の音が聞こえる・・・と評判の斜線入れ(評判ではない)。

もうすでに地獄の蓋が開いてしまってる。虚無のこころで頑張りましょう。ボクハ斜線家ボールペン片手ニ・・・

 

久々に漫画雑誌を買いました。

漫画雑誌 COMIC IN THE HOLE vol.0,2

好きな作家さんが参加されていたので、その新作漫画目的でしたが、全体的に良作品が詰まっていてとても満足しました。雑誌自体のコンセプトもとても良いと思いました。私も遅いけれども長く響く作品を作っていきたいものです。

コミティア等の創作中心イベントに行かなくなってなかなか長いので、こうしたインディーズ的な作品たちに久々に出会えてうれしい気持ちです。

 

私は実際の恋愛に興味がないので、主にフィクションでの話になりますが、理由が愛であれば暴力(あるいは非道徳的なこと)が許容されがちなことについて、割と疑問を持っていました。それが、「暴力的な恋愛」というわけでなく、「普通の恋愛」であるというの風なのが解らないな・・・と。フィクションの様式美なんだろうとあまり考えないようにしてました。しかし、最近読んだ本に、その疑問に対して少し納得できる内容(答えではない)があり、目が開いた気分になりました。内容を引用します。

 

(嫉妬妄想のなかで姦通相手はあまり重要ではないという話題で)

(前文略) だけど、自分の、嫉妬の感情を起こさせる苦しみの対象と愛情というか、恋愛感情がすごく結びついている場合は、当然自分の恋愛の相手、対象に向けられて、暴力なり何なりが加えられるでしょうし、恋愛というのは、そもそも恋愛対象に加えられる一種の侵入というか、暴力というか、そういうものだから、本当に恋愛感情がある場合、そうなるんじゃないでしょうか。

(引用 朝日出版社「私は本当に私なのか 自己論講義」木村敏・金井美恵子)

 

そもそも恋愛というのは暴力と親和性が高いところがあるのか、と何となく飲み込めてしまいました。だからって暴力はいけないですが。

フィクションというのは誇張されがちなので、恋愛部分が大きくなると暴力的親和性みたいなものも併せて大きくなるんでしょうかね。だからって暴力はいけないですが。

相手が好きだったから加害に及んだ・・・みたいなニュースに「なら仕方ないね」的なリアクションしてる人が多数なの見ると意味わからない・・・と思ってたけど、背後にそういうのがあるのだと思えば多少は理解できるかも。だからって暴力はいけないですが。

恋愛が暴力と親和性が高いとしても実際にふるわれる暴力は暴力でしかないので肯定してはならないと思います。

個人的な希望ですが、フィクションこそ暴力親和性によらない恋愛をもっと提示ほしいとは思いますネ・・・。

長年、感じていた疑問にたいして「以前からこういう論があったのだな」とちょっと気が楽になりました。勿の論、これが全ての答えとは言いません。ただ暴力はいけない(大事なので何回も言う)

最近の読書は自分の中のわだかまりを解いて自身を肯定していく時間にもなっているような気がします。これが良いことなのか、悪いことなのかは解らないですが。

(引用多くね?って感じですが、かのマルクスも書物から抜粋で勉強していたといいますしおすし・・・。)(そもそも何でこんな本読んでいるかというと、ゲーム「BAROQUE」の影響ですね・・・)

 

YouTubeでアドベンチャータイムのショートをよくつまみ見してるんですが、この回のバブルガムさんを見てメガテンSJのCルートのゼレーニンをすごい思い出しました。

歌っているし、歌の効果もなかなか天使の歌唱みがある・・・。

どっちも知ってないとわからないけどどっちも知ってる人はなかなかいなさそう選手権ですがここは我がブログなので書いておきます。

 

1週間あけたので結構文量増えました。まあそんな時もあります。

またもや選挙ボランティアとか仕事とかでばたばたし始めたんですが、無理しないよう気をつけます。

漫画も描きます、でも無理はしないです。

ではまた!