日記「おれはスコップ・チャレンジャー」

関西コミティア68から1週間・・・あっという間ですね。

この1週間は主に通販準備に取りかかっていました。

今回から、アリスブックスさん(https://alice-books.com)での委託販売を利用することにしました。

販売用の個人誌を今日発送しましたので、来週中には通販開始になると思われます。

合同誌も通販予定ですので、開始したら併せてお知らせしますね。

また、委託販売の関係上、イベント頒布価格とサイト販売価格(税込)が異なりますので予めご了承ください。(おのれ消費税め・・・インボイス制度め・・・怨)

 

関西コミティア68で看板として飾っていたイラストです。今回の新刊要素を盛ってみましたが後ろの青銅器くんがちょっとわかりにくかったですかね・・・。そして「雪が降る」要素を忘れていました・・・スイマセン!描いた時期がズレているので忘れがちになってしまいます・・・

というわけで、合同誌の「雪が降る」より、司祭さん。そういえば私の創作では珍しく扱いが厳しくない鳥キャラですね(なぜか鳥キャラクターに厳しいことに定評のある夕頸子創作世界)

 

私は自分の創作世界を生み出して描くことが好きだから自分のために創作をやっていて、その心境はスコップ片手に荒野をひとり開拓するようなもの…なのですが、感想を言って頂けると、やっぱり嬉しいです。先日関西コミティアで頂いた感想やお手紙の内容を反芻していると、創作世界をさらに拡げていこうという気持ちが増しました。感謝感謝でございます。

次回の本の構想などを、ぼちぼち描きだしております。

サイトで一部を公開しつつ、本にまとめるというスタイルを続けようと思います。

次回イベント参加予定が来年の5月なので、さすがに今回の「鰮頭子記」のように100頁越えはしないです(時間的に無理…)。

ただ、本にするのはイベント参加に拘らなくていいとも思ってます。行くからには新刊出したい!という気持ちもあるのですが…忙しくやるより、じっくりやった方が創作の質的充実が図れそうなので。その方が長続きするように思います。ナマコの精神をもとう…。時代は棘皮…。

 

先日気になるアニメとして紹介したTHE AMAZING DIGITAL CIRCUS、パイロット版が公開されたので視聴したらやっぱり面白かったです。

THE AMAZING DIGITAL CIRCUS: PILOT

公開当時は日本語字幕がなかったのですが、現在は実装されています。改めて見返すと最初の視聴時より内容が解ってよかったです。かなりクレイジーな世界観でブラックユーモアな要素も盛り込まれているようで、いや~これからどうなるか気になりますね。

人外のキャラクターデザインや「ひと昔前」を感じさせるデジタルの3D世界、ビジュアル面がとにかくたまらないですね。あとブラックユーモアではあるけど、助平系要素が今のところないのも良かったです。大人向けカートゥーン、デザインとかは好きなの多いんですけど、結構それに辟易するところがあるので…。

Pomni以外の在籍メンバー、狂った世界で居続けるしかないと諦観してるのなんとも言えないですな…。あとRagathaとPomniの気まずい感じとか最後のシーンのPomniのメチャクチャな気分の表情が、とにかく最高の方向で居心地が最悪でよかったです(???)。居心地が悪い気分になるために見る映画とかあるじゃないですか…そういうやつです…。

あと、Kingerが情緒不安定おじさんで割と好き…。

 

手塚治虫「火の鳥」シリーズは「ヤマト編」「宇宙編」「鳳凰編」を読んだので、いよいよ感想を述べていこうと思います。

 

ほぼ同時に連続で読んだことで、編同士のつながりが解ったりテーマ性の響き合いを感じられたりするのは、良かったです。(でも思考が疲れるからもうやらないと思・・・感想も長くなるので・・・)

「ヤマト編」「鳳凰編」は、「黎明編」に続く日本史を舞台/題材にした物語で、どちらも作風が異なるけれどテーマ性が共鳴している部分があって面白かったです。為政者の権力誇示のために犠牲になるのは人民に他ならない、というのが読みとれました。「ヤマト編」ではそれがコメディ的に、「鳳凰編」では悲惨に描かれていました。「宇宙編」は遠い未来の宇宙での話だったので他2編との連続性は無かったですが、猿田界(なんだそれは・・・)の因果の始まりが解るので「鳳凰編」を同時期に読んでおいて良かったです。

 

「ヤマト編」、手塚治虫特有のメタ的なギャグも含んだコメディ成分が多かったです。最後の方まで「お墓じゃなくて代わりに遊園地と公園つくりました!」や「土に埋められたまま大合唱」という展開があるので、結構シリアスな状況なのに緊張感が少なかったですね。これまで読んだ編と比べてライトな感じでした。

ただ、あくまで比較的なので、最終的には虚無ですが・・・ヤマトタケル伝説が題材なので主人公死ぬしな・・・。「火の鳥」シリーズだけあって、生命の大切さを説く部分もありましたしね、人身御供は無駄死にだと訴える主人公にその芯があったと思います。

 

「鳳凰編」は、威圧的で底知れぬ怖さを持った権力の象徴としての大仏の描き方に、震えました。奈良の大仏って何となくフレンドリーもしくは穏やかで荘厳なイメージがあったのですが、こういう見方もあるのかと、目から鱗が落ちた思いです。

また、考えさせられるな、と感じたのは権力と芸術の関係性の部分でした。私がいうまでも無いことですが芸術は権力の宣伝に使われることは専ら・・・権力と距離感をどうとるのか、その難しさ、茜丸の末路はそれを描いていたように思います(この芸術というのは文化全般、漫画やアニメやあるいはスポーツにも言い換えることができると思います)。

そして、読んだ人は誰しもそうなるんじゃないかと思うんですけど「我王・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」みたいな気持ちに物凄いなりましたし、我王・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。キャラクター性が強いですよね、我王。悲惨な人生(というか因果)だけれど、悟りを開き、強く生き続けるという意思を固めたラストの眼差しは良かったです。火の鳥ワールドの猿田界(だからなんだそれは)では、大分良い結末なんではないでしょうか。生きてよね、我王・・・(速魚~~!)

ていうか、自分の創作本「鰮頭子記」を仕上げた後に読んで良かったとめちゃくちゃ思いました。「火の鳥」シリーズは権力と宗教の関係性を描いている話が多いんですが、「鳳凰編」はそれに加えて「仏教とは何か、仏の説いたことは何か、輪廻転生とは・・・」というのを掘り下げているので、書く前に読んでたら絶対になにかしらの影響受けていたと思います。手塚治虫天才だから影響受けない方がおかしい・・・(????)

あと描き文字が印象でした。茜丸の「あなたはいつぞやのぬすびと・・・」「人殺し!」とか好きです。橘諸兄の「反対!ナンセンス!絶対反対!!」も良かったな~。次回以降の私の創作漫画で描き文字増えてたらこのせいだと思ってください。手塚治虫天才だから以下略

 

「宇宙編」はSF+ホラー+サスペンスな感じで、コマ割が独特なのもあって、かなり面白く読みました。流刑星の囚人のなれの果てのデザインがほんと悪夢的で怖かったし、オチも薄ら寒い怖さで良かったです。あと異性愛恋愛至上主義否定且破壊煩悩喝破作品だと(勝手)に読みとりました。恋愛すると破滅するんですよね~・・・、と薄暗いカタルシス感じてました(誉められたもんじゃない)。

手塚治虫の獣人的デザイン、すごいイイ人外ですよね・・・フレミラ人のデザインよかったです。ラダちゃんは物凄いかわいかった(牧村を許すなの会)

 

それにしてもここまで読んでも火の鳥は「わかんねー鳥・・・」って感じです。「ヤマト編」のオグナにやたら好意的なのはなぜ・・・。「鳳凰編」の茜丸の結末は、権力に荷担したからそうなったのか、そもそもの因果がそうなのかはよくわかんなかったですね(後者かな~)。

「異形編」の左近介が許されないのは猿田血統であるからというのは何となく解ったんですけど・・・(いやでも許してやれよって思う・・・)。ところで左近介が受けてる罰、やや軽めの牧村の感じありますね(牧村は許されなくていい)。

とにかく「命をないがしろにする奴絶対許さない鳥」というのはわかりました、でもわかんねー鳥・・・。いや人類を超越した存在が安易に解るわけがないのか…わかんねー鳥…。

 

案の定感想が長々としてしまいました、次は1巻分だけにするということで、とりあえず「未来編」を読みます。

 

さて今回は、ヤマザキから出ているカスタードまんじゅうが「各地おみやげ菓子にあるカスタード包んだ系のやつ」のジェネリックという感じで美味い…という話で終わります。

それではまた!