日記「ライドザライトニングる」

どうもです。一週間あいてしまいましたね。

もっと軽い気分で短い記事を更新してもいいとは思いつつも、自分が書くものはしっかりとした文章にしたいという気持ちがいつも勝ってますし、これからも勝つだろうと思います(単にだらだら書くのが好きというのもありますが)。

そういえばそんなことを言っている作品あったな・・・と思ったら、京極夏彦「姑獲鳥の夏」の京極堂でした。

 

「仮令(たとえ)、想定される対象が自分だけであろうと何であろうと、読むことを前提とせずに書かれる文章などはこの世にあり得ないのだ。」

(講談社文庫「姑獲鳥の夏」京極夏彦 P316 より)

 

京極夏彦の百鬼夜行シリーズはかなりハマっていたので、割と影響を受けています。この台詞を探すために本をめくったら、案の定しばらく読みふけってしまいました。いずれまた読み直そうと思います・・・。

 

相変わらず季節イベントものにはうといですので、クリスマス的な絵はありません。どのみち自創作の雰囲気に合わないですね。緑と赤と白はロトチェンコカラーです!!!!ロシアアバンギャルド!!!!!!

とはいえ、年賀状作業は無事に発送まで終えたので、新年最初の記事には年賀絵をアップします。

毎年が鮫年!!!!今年はどんな無理とこじつけをしたのか、どうぞご期待ください(しなくてもいいです)。余談ですが、十二支を鮫にする、再来年まではなんとか埋まりました。それにしても羊猿鳥猪が鬼門すぎる・・・。

年末恒例のフィギュア洗い&干しをしました。古生物やミュータント、スタンド、超人などを干しています。

 

年内に漫画を書けたらな・・・と言っていましたが、どうも無理そうです。漫画の更新は来年になりますのであしからず。

描きたい物語や情景を文章に変換するのがうまくいかずシナリオ面で停滞しています。自分の中で言葉や台詞を裏付ける知識が貯まれば進むはずなので、とりあえずは読書や作品鑑賞や思索に打ち込もうと思います。しばらくは棘皮進行。

とはいえ、絵は描くように努めたいですね。ハルキゲニヤ君、超進化の図(そんなばかな。)

 

NHK出版新書「生き物は円柱形」本川達雄を読みました。以前読んだ「ゾウの時間 ネズミの時間」「ウニはすごい バッタもすごい」の2冊の圧縮版という感じですね。本川先生の生物学を読むならまずはこれ!お得パック!という本だと思いました。

生き物の体のつくりを建築で例えているのは解りやすく良かったです。その話の延長で、生物の身の丈にあった設計デザイン(製品・建築など)をこれから進めていくべきでは・・・という提起を読んで、あっこれはメタボリズム・・・!?ってなるなどしました(正確には違うとは思いますけど)。読書の中で、過去の学びが接続していくのはとても楽しいですね・・・。

 

手塚治虫「火の鳥」シリーズは「復活編」「羽衣編」を読みました。まずは「復活編」の感想です。

相変わらずで当たり前のこと言うと、すごい面白かったです。物語の展開と構成に思わず唸ってしまいますね・・・(思わず唸りすぎてもはや常に警戒状態の犬みたいになりつつある)。二つの事件が一つの事実に収束していくのは読んでいて、そういうことだったのか!!!と膝を打ちました。ビジュアル面でもなにかと衝撃的なものが多かった印象です、手術後のレオナの見え方や見開きロビタ一斉行進とか・・・。

「永遠の命とは、幸福なのか?」というシリーズを通してのテーマが一番色濃くでていたのではないでしょうか(ナギどうしてもわからなければ死ななければならないわ)。そして、人間とは何か。という問い・・・これは結構にズシンときましたね。自分は何者であるか、自身を決定づけるものは何なのか・・・この問いに対しては答えはなく反問し続けるしかないのでしょう、それこそロビタのごとく・・・。

全体的に何かと丁度良い感じがしました。「未来編」ほど遠すぎず「生命編」ほど近すぎずの未来観、同じく時系を往復する「太陽編」より時間の幅が狭く・話の長さも短めで、ギャグも雰囲気を損なわない程度に控えめで、SFかつサスペンスとして読むのには丁度良い感じ・・・「火の鳥」でおすすめを聞かれたら「復活編」と答えますね。(私が一番好きなのは「黎明編」ですが)

ただ、ロボットの心を持ったというレオナがチヒロを美しい女性に見えるというくだり、「ロボットに性別の概念・・・」という気持ちは結果ロビタで解消されたんですけど、「レオナの人間的な部分がそう見せていたとしたなら、じゃあ人間を人間たらしめるのは性別なのか?」という疑問が湧いて、あんまりすっきりはしなかったですね。あと恋愛ものに対する姿勢が基本的に冷めてるからレオナとチヒロ関連はあんまり感情が盛り上がってないです・・・・・・・・・。

ロビタはデザイン含めていいですね、グッズほしくなります。ファーニィさんは可愛かったです。アニメ版復活編でランプさんがチヒロさんに絞め技くらってたのって、原作のファーニィさんオマージュなんだろうな~って思いました。

ほか、臓器密売組織の珍が良いキャラしていました。臓器密売組織に属してる時点でもう察しな小悪人なんですが、現実感や底辺の現場観がにじみ出ていて味わいがありましたね・・・。「人間の生命ってもんは・・・人間のちからじゃしょせんどうにもならねえのさ」珍のこの台詞には、万能に近い科学の力を人間はどう扱うか・科学技術の追求だけが人間の幸せなのか・・・という「復活編」の提起のひとつに響くものを感じました。

火の鳥の出番は少な目で、「乱世編」と同様居なくても成り立つのでは・・・と思いつつも、ここまでシリーズ読んでると「あの鳥・・・!!!」って気づくことありますね・・・。レオナは復活前はたぶん牧村orロック系の性格だったろうし、チヒロのバグは多分鳥の差し金だろうし、最後のロビタを拾うのが猿田だし・・・・・・あの鳥・・・!!!

 

つづいて「羽衣編」の感想です。

表現、というか演出が巧いと一編でしたね。演劇の舞台のように見せる、という描き方は部分的には他の編でもありましたが、これは終わりまで舞台上でした。ライトの入り方や暗転も舞台のように徹底していたのが、面白かったです。

何よりも話の後味が最悪!!!!!(良い意味で)。個人的に最後の1ページがなかったら普通にSFものとしては面白かった、で終わったんですけど、あの1ページがあることで本当に良い意味で、後味最悪だし演出の妙!!!!!!ってなりました。あんなことするかよ!するんだな・・・手塚治虫は・・・(しみじみと思ってます)。短いながらも胸をしっかり抉ってくる鉛玉みたいな編でした。あの鳥・・・!!!

 

さていよいよ「望郷編」で「火の鳥」シリーズもいったん読了となります(少女クラブ版はいったんおいておく)。「望郷編」すでに手元にはあるので年内にはおそらく読めるはず・・・。

 

ところで結局「ブラスフェマス(Blasphemous)」買いました。セ、セールだったから・・・(心が弱い)

思った通り、めちゃくちゃ死んでます。やっぱりゴリ押しはできなかったか・・・馴染んだ無双系の感覚から脱却を求められますね・・・。

回避・防御・攻撃のタイミングがとにかく重要で、適当に剣をぶんまわしているだけだと余裕で道中の敵に殺されます。もちろんボスにはゴリゴリに殺されます。ボス戦援護のおねえさん(回復呪文を唱えてくれる)に「しっかりせえ!」ばりに叱咤されます。硬派無口トンガリ帽子主人公はカッコいいのに私が動かすばかりに無惨に散るばかりで申し訳ない・・・(ダッシュ回避がぜんぜん使いこなせないし呪文のことはしょっちゅう忘れる)。

ただ、難しいながらも、歯ごたえあって面白いです。死ぬたびハンデがつくけど死地点にもどれば解除される等の救済措置もあるので理不尽すぎることはないですし、セーブポイントも遠すぎず近すぎずなので繰り返し遊ぶのも、今の所、余り苦ではないです。私は「悔しい~、あともう一回」を何回もやっています(つまり楽しいですね)。

尖りも尖り、硬派も硬派な世界観、最高ですね・・・。まだ序盤も序盤ですが、作り込みが素晴らしいゲームだな・・・と思います。

死ぬ度に復活(=不死)という苦行を背負った喋らない悔悟者(主人公)、神の「奇蹟」によって異常が発生した世界、死んで覚えろを地で行くゲームバランス・・・というと、去年はまったゲーム「バロック」に共通点があってなんかにっこりしました(ゲーム内容はにっこりしない)。「バロック」は様々な宗教的な要素を複合していましたが、「ブラスフェマス」は一貫してキリスト教な世界観ですね。フランシス・デ・ゴヤの絵からインスピレーションを得たらしく、なるほど宗教画の怖さがピクセルアートながらあるな・・・と思いました。(ゴヤってあのサトゥルヌスのゴヤ?って思ったらそのゴヤでした)(ていうか宗教画こわくて苦手なのによくこのゲームに手を出したな自分・・・)

 

ふとこの間、インスタグラムで掲載されている「ちいかわ」を読んでいたら不老不死の話(しかも永遠の苦しみを味わせるという文脈)をしていて、「火の鳥」「ブラスフェマス」ときて自分の中のトレンドに合致していてなんか面白いな・・・と思いました。ていうか「ちいかわ」って不老不死を扱うコンテンツなんですね・・・。(*なおインスタグラムは主に地域情報収集用のために使ってます)

 

次の創作漫画に係わるテーマでもあるし、昨今の社会状況や世界情勢から、結構「死」について考えることが多いです。

メメント・モリ、ということも含めて生きるとは何か死ぬとは何か・・・みたいなことを頭の中で煮込んでるような状態です。希死念慮があるわけではないので大丈夫ですが、あまり健康的な精神ではないですね。私の今年のトレンドは「死」!!!!!(いやだな・・・)

そういうわけもあって最近はMetallicaを聞いています。クリピンデースッ!死に向き合ってるといえばメタル(そうか?)。

 

まあ、今年もあとわずかですが、生きていきましょう~。「死」を考えていても生きるは大事です!(あたりまえ戴宗)

それではまた!