日記「蘭陵の年末から(2023年振り返りの記)」

漢詩の本を読んでいて「そういえば前に漢詩の同人誌を出したな~」と思って当時のものを出して来たら、11年前でびっくりしました。月日が経つのって早いですね…。

その本では自分は北宋詩をメインに取り上げていて、勢いはあって面白いと思ったけど内容の掘り下げがとにかく甘く「こんなの良く出せたな!!!!!!しかも合同誌で!!!!!!」と今読んでもんどり打ち回りましたね…。あらゆる方向にすごく謝りたい気持ち…しかし、ネガティブになりすぎるのも、当時この合同誌に参加してくれた方々に失礼なのでこの辺にしておきます…。

そういうわけで、創作中国史の欧陽脩と梅尭臣です。二人の友情に惹かれたんですよ…。

とにかく北宋だけは描きなおしたい気持ちがあります…過去、創作中国史で作った本については(今読むとけっこう粗かったり雑だったりしてるんですけど)そう思わないのに…。今は「黒珊瑚鎮」シリーズに力を入れているので、北宋を描いてる余裕はありませんが…いつかね…水滸伝も係る時代だしね…。

 

その流れで水滸伝に係る人たちの合同誌に参加したのを思い出して、本を探してみるとそれも10年前でした。なんと10周年…。「switter」というTwitterをもじったタイトルだったのですが、もう今は使えないなあと当時の主催者と語らっていました。

創作中国史の笑笑生(たち)。作者不詳もしくは所説なので色々いる。水滸伝の助平スピンオフこと金瓶梅の作者です。

 

ちなみに冒頭で触れた漢詩の本は、中公新書「漢詩百首」高橋睦郎です。書き下し文+現代語訳文なので、漢詩らしさはないですが、解説も丁寧で読みやすいです。年代順に漢詩が載っているので、中国史のおさらいにも丁度いいと思います。


そんなこんなで12月31日になりましたね。今年も終わろうとしています。

ここからは2023年を振り返りです。

 

一次創作パーソンの自分としては、関西コミティア参加復帰と合同誌企画+ウェブ掲載漫画再録本「鰮頭子記」の完成と、活動に力を入れることのできた良い年でした。

コミティアお疲れ様記事でも書いたことですが、私が今年5月にTwitter(現 X)をやめて本格的ネット隠居になったにもかかわらず、このサイトや作品を閲覧して頂いてる方々、またイベントで作品を手にとって頂いた方々や遊びに来てくれた友人たち、本当にありがとうございます。

「鰮頭子記」に力を使い果たしてしまい今に至るまで創作力が低調ですが、「黒珊瑚鎮シリーズ」をはじめ書きたい話はまだあるので、これからも創作活動を続けていく次第です。棘皮動物の歩みで堅実に頑張っていきたいと思いますので、来年もどうぞ「海と中華と人外と・・・」がキャッチフレーズのサークル「色糸に女の子」夕頸子をよろしくお願いします。

オニカマスのグイトウ。自分の中で、描きにくいことに定評があるけれど表題作なので描かざる得なかったキャラクター(嫌いと言うわけではないですよ)。年末らしさと言うか終末らしさじゃん…

「鰮頭子記」は通販しておりますので良ければどうぞ・・・→《通販の案内ページ》

 

来年参加予定イベントは、ひとまず5月関西コミティアですね。個人誌でなにがしか出せるようには頑張ろうと思います。また、頒布時期は未定ですが合同誌企画(ありがたいことです)もあります、着々と進めていこうと思います。

 

一次創作以外パーソンの自分としては、社会情勢の不安や行政への憤りで悩んだり落ち込んだり反復横飛びでしたね・・・。けれど、そういうことに関心をもって感情がまだ動いてることが大事なのだ・・・と思うようになりました。それに何も思わなくなったら、ろくでなしになってしまう・・・。善人になれなくとも善人になろうと努めます(儒者の感じ)。

また来年も選挙手伝いとか出向いて一喜一憂すると思います・・・できれば憂はしたくないなあ~…。できることから頑張っていきます。

 

創作ごとでも、それ以外でも、知識を深めたり知見を広げたりすることは大事なので、来年も読書には励んでいきたいですね。スマホのネット漫画広告の理性のなさと鬱陶しさにいい加減嫌気がさしてきたので、できるだけ空き時間の暇つぶしには本を読んでいこうと思います…。詰み本を解消しよう、2024年も。あと昔買った本とかの読み直しも・・・。


無事に本日に映画納めをして参りました。

では、今年の良かった映画10・・・と思って選出したら12本あった、でもここは自由の我がブログだし削りません。

というわけで、「夕頸子的2023年良かった映画12選」です。

 

グリーンナイト

イニシェリン島の精霊

ノベンバー

コンパーメントNo.6

デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム

丘の上の本屋さん

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー

プチ・ニコラ パリがくれた幸せ

オオカミの家

ミュータントタートルズ ミュータントパニック

モナ・リザ アンド ブラッドムーン

少年たちの時代革命

 

※鑑賞順です。私の行きつけの映画館では時期をずらして公開している作品もあるので、すべてが「2023年公開最新映画」というわけではありません。

 

特に順位はない12選ですが、人には勧めにくいけど個人的には突出して好きなのは「ノベンバー」と「モナ・リザ アンド ブラッドムーン」です。今年の双璧、田舎のノベンバー、都会のモナ・リザ・・・。

 

こうして並べてみると、今年はアニメーション作品をよく観た年でしたね。選外ですが「君たちはどう生きるか」「マルセル 靴をはいた小さな貝」「屋根裏のラジャー」も観ましたし、「マッド・ゴッド」も2回目を観に行ってました(「マッド・ゴッド」はいいぞ)。王道から異色まで、表現や演出が光った作品が多かった印象です。リマスター上映で「AKIRA」も観たし、豊作の1年でしたね・・・。

 

リマスター/リバイバル上映では「ビデオ・ドローム」「薔薇の名前」が良かったです。何より今年は、寺山修司監督作品が見れたのは本当に幸運でしたね・・・映画館で寺山修司映画を見るという人生の実績を解除しました。

 

今年はドキュメンタリー映画をあまり観なかったので(選外だと「僕たちの哲学教室」「センキョナンデス」「センキョナンデス シン・ちむどんどん」だけだったな・・・)来年はもっと観るようにしたいですね・・・(セルゲイ・ロズニツァ特集しないかな・・・)。

今年もよい映画鑑賞ライフでした、来年もよい映画鑑賞ライフ送ろうと思います。

 


今年も色々とゲームしていました。2023年のゲームまとめです。

 

討鬼伝 極(PS4)

10周年を祝ってなお、長く遊んでいるゲーム。安定的に楽しい。PS4版買いなおしてよかった。10周年イヤーで色々やりたかったけど11周年に託したいと思う…(こら)

真・女神転生 DEEP Strange Journey(3DS)

「ジャーニーしながらストレンジジャーニーしてる」というしょうもない報告の為に、新幹線等長距離移動の際のみ遊んでいる。いま、ボーティーズ。一応Lルート予定。終わったころにLルートのプレイ記を書きたい(それ去年も言った……)。

Hylics(Steam)

脳内でビュティさん(ボーボボ)がずっと「なんで!!!!!!!??????」って突っ込んでるようなことばかり起こるカオス不条理クレイジーぬるぬるゲーム。もっさりクレイアニメーションともにゃもにゃサウンドBGMに酔いしれることができたのでとても楽しかった。

OMORI(Steam)

物凄い作品なんで…何も知らないでやってほしい…前情報はあっても、公式のPVだけにして…。話の内容は全く違うけどゲーム後の感覚が、小説「悪童日記3部作」と映画「異端の鳥」を読んだ/観たあとのそれと一緒…。

マルチエンディングのうちまだ1種しか見ていないので、時期を見計らってまた始めたい。

リングフィットアドベンチャー(Nintendo Switch)

ほぼ毎日やってるけどクリアはまだ遠い気がする。筋トレしつつリング君のストーカー業に加担してる、嗚呼…。すぐスワイショウに逃げる癖があるし、マウンテンクライマーは嫌い…。

ピクミン4(Nintendo Switch)

今年新しく遊んだゲームの中で、人にお勧めしたくなる1本!ゲームのシステムが面白いし、いろいろ考えて遊べる。ダンドリチャレンジもベストスコア目指して何回もやってしまう。ピクミンはかわいい、推しピクミンは白です。でもMVP(Most Valuable Pikumin)は青。そして何より犬…。これは犬ゲーです…。

Milk Inside A Bag Of Milk Inside A Bag Of Milk(Steam)

10分ほどでサクっと終わるけど余韻が半端ない。そして木村敏氏の著作を読みたくなる。そして今見たら続編の「Milk outside a bag of milk outside a bag of milk」がセール中(1/5まで)だった…ええ…どうしよ…。

SUBWAY MIDNIGHT(Steam)

PVからお洒落な感じでちょっと怖いサイケ世界のお散歩ゲームかな~と思ったら、普通に怖がらせてくるしビビらせてもくるホラー…いやお化け屋敷ゲームだ…。操作性があまりよくないのも怖さに拍車をかけている。キャラクターデザインはすごい好きだしカワイイ。リズかわいいよリズ…。エンディングは残り一つの条件が難しいというか眠くて難しい(?)

Blasphemous(Nintendo Switch)

デザイン・世界観・音楽(あと主人公の兜)が尖りに尖りまくっており凄い“良さ”を感じて買ってしまった。めちゃくちゃ難しい。パターンを覚える・落ち着いて弾幕避けるというのが絶望的に苦手なのを「UNDERTALE」で学ばなかったのか…?あと宗教画怖いのによく手を出したな…と思う。頑張ります。

 

並べてみるとゲームしすぎでは…楽しいから仕方ない。

ついでにリマスター版「ピクミン1+2」をswitchで買って、1を遊び始めたのですが、結構難しいです。4では犬に甘やかされていたということが決定づけられてしまった…。

創作に支障をきたさないレベルで遊んでいきたいですね。


今年一番、自分の中で面白かった作品は、手塚治虫「火の鳥」シリーズですね。

先日、「望郷編」も読み終え、なんとか年内に全編を読み終えました。

昔の作品なので当時の価値観やそもそも手塚治虫の男女観が合わないな~という部分がありますが、それを超えて普遍的な訴えや主題が描かれていると思います。それでいて、ストーリー構成と画面演出の巧みさがあり漫画として非常に面白いです。

最後に読んだ「望郷編」の詳しい感想はまた後日…として、私が一番好きなのは「黎明編」で、お勧めするなら「復活編」ですね。


そんなこんなの2023年でした。

来年も引き続き、学びと創作の年にしたいと思います。棘皮の歩みでも着実にがんばろう!

それではみなさま、良いお年を!